2025年9月24日

【定点調査|AIトレンド】業務での生成AI継続利用は拡大傾向へ
~業務利用目的のトップは「文章作成・翻訳」59.7%、5月時点より8.6ポイントの大幅アップ~

  • GMOリサーチ&AI株式会社

 GMOインターネットグループで、インターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ&AI株式会社(代表取締役社長:荻田 剛大 以下、GMOリサーチ&AI 略称:GMO-R&AI)は、保有する国内モニターパネル(※1)JAPAN Cloud Panelジャパンクラウドパネル」のモニター1,108人を対象に、「AIトレンドに関する自主調査」を実施しました。本調査は、AIに対する理解を深め、より多くの人々がAIを活用し、社会の発展に寄与することを目的としたものです。2023年11月に開始し、今回で8回目の実施となります(※2)。前回2025年5月実施の調査と同様、対象者を会社員に限定して実施しています。

■調査サマリー
・業務において生成AIを継続的に利用している人は全体の28.4%、5月時点より3.0ポイント増加
・週に数回以上利用するヘビーユーザー層が拡大
・業務利用目的のトップは「文章作成・翻訳」59.7%、5月時点より8.6ポイントの大幅な増加
・業務で利用または試用したことのある生成AIツールのトップは「ChatGPT(OpenAI)」72.9%
・業務利用は文章生成中心、画像生成AIなどの活用は依然として限定的
・勤務先の業務利用に対する方針は活用を容認・推奨へシフトする動きが見られるが、明確な方針を示していない企業が依然多数
・生成AIに関する「社内研修を受けた」と回答した人は32.5%、5月時点より5.2ポイント増加

■調査概要
・調査テーマ:AIトレンドに関する自主調査
・調査地域 :日本国内
・回答者数 :1,108名
・調査対象 :20歳~69歳の男女 会社員
・調査期間 :2025年8月21日
・調査方法 :オンライン調査
・調査機関 :GMOリサーチ&AI株式会社

(※1)パネルとは、アンケート協力の承諾を得ている生活者の集合体。
(※2)2023年11月 1回目調査 URL:https://group.gmo/news/article/8724/
2024年2月  2回目調査 URL:https://group.gmo/news/article/8882/
2024年5月  3回目調査 URL:https://group.gmo/news/article/9016/
2024年8月  4回目調査 URL:https://group.gmo/news/article/9148/
2024年11月  5回目調査 URL:https://group.gmo/news/article/9289/
2025年2月   6回目調査 URL:https://group.gmo/news/article/9468/
2025年5月   7回目調査 URL:https://group.gmo/news/article/9563/

【調査結果】

■生成AIの業務利用状況と利用目的(2025年5月~2025年8月)
・業務において生成AIを継続的に利用している人は全体の28.4%、5月時点より3.0ポイント増加
・週に数回以上利用するヘビーユーザー層が拡大
・業務利用目的のトップは「文章作成・翻訳」59.7%、5月時点より8.6ポイントの大幅な増加

 生成AIの業務利用状況の設問では、「ほぼ毎日利用している」「週に数回程度」「月に数回程度」といった継続的な利用者の割合が25.4%から28.4%へと3.0ポイント増加しました。「ほぼ毎日利用している」は6.1%から9.3%へと3.2ポイント増加し、「週に数回程度」も9.3%から10.7%へと1.4ポイントの微増を示しており、ヘビーユーザーが拡大している傾向がみられます。一方で、「月に数回程度」と答えたライトユーザー層は10.0%から8.4%へと1.6ポイント微減しており、一部のユーザーがより頻繁な利用へと移行した可能性が考えられます。
 業務利用目的については、最も多かったのが「文章作成・翻訳」59.7%で、前回調査から8.6ポイントと大幅に増加しました。加えて「資料作成の補助」や「アイデア出し・企画立案」も5ポイント以上の増加が見られ、アウトプット生成や創造的支援を目的とした利用が顕著に伸びていることがわかります。また、「プログラム・コード作成」(4.5ポイント増)、「リサーチ・情報収集」(1.5ポイント増)など、専門的・実務的な用途での活用も増加しており、生成AIの応用範囲が拡大している兆しが読み取れます。

■業務で利用または試用したことのある生成AIツール(2025年8月)
・業務で利用または試用したことのある生成AIツールのトップは「ChatGPT(OpenAI)」72.9%
・業務利用は文章生成中心、画像生成AIなどの活用は依然として限定的

 今回の調査(※3)では、業務で利用または試用したことのある生成AIツールとして「ChatGPT(OpenAI)」が72.9%と圧倒的多数を占めました。業務現場に深く浸透していることがわかります。次いで「Copilot(Microsoft 365/Windows/Edge)」(29.8%)、「Gemini(Google)」(26.3%)といった主要プラットフォーム連携型のツールが利用されています。一方で、画像生成AIなどの活用は依然として限定的です。利用目的の調査結果と同様に、生成AIの業務利用は文章生成を中心に広がっている傾向がうかがえます。

(※3)選択肢は、検索エンジンやSNS等の複数ソースで共通して頻出している一般的な単語やフレーズと自由回答を設定し、複数回答可能としています。

■生成AIに対する企業・組織の方針、教育・研修機会(2025年5月~2025年8月)
・勤務先の業務利用に対する方針は活用を容認・推奨へシフトする動きがみられるが、明確な方針を示していない企業が依然多数
・生成AIに関する「社内研修を受けた」と回答した人は32.5%、5月時点より5.2ポイント上昇

 生成AIの業務利用に対する勤務先の方針についての調査では、「一定の条件下で利用が認められている」が27.6%から31.2%へと3.6ポイント増加しました。また、「積極的に推奨されている」という回答も26.1%から27.4%へと1.3ポイント微増しており、企業側が生成AIの活用を容認・推奨へシフトする動きがみられます。一方で、「特に方針は示されていない」と回答した割合は34.9%から32.5%へと2.4ポイント微減したものの、依然として最も多い回答となっており、明確な方針を示していない企業がまだ多い現状も浮き彫りとなりました。
 生成AIの教育・研修機会については、「社内研修を受けた」と回答した人が27.3%から32.5%へと5.2ポイント増加し、企業内での生成AIに関する教育・啓発活動が進みつつある傾向が明らかになりました。生成AIの業務活用が広がる中で、従業員への知識提供や活用スキル向上を目的とした社内研修の実施が徐々に浸透していると考えられます。一方で、「外部セミナー・講習を受けた」の割合はやや減少(1.0ポイント減)し、「受けたことがない」とする回答も62.5%から58.3%へと4.2ポイント減少しました。非受講者の割合は減少傾向にあるものの、依然として6割近くが研修未経験であり、学習機会の提供にはまだ課題が残っていることがうかがえます。

【総括】

 生成AIの業務利用の状況については、継続的に利用している人が増加しており、特に週に数回以上利用するヘビーユーザー層の拡大が確認されました。利用目的では「文章作成・翻訳」が顕著に伸びたほか、「資料作成」「アイデア出し」「プログラム作成」など多様な領域での活用も拡大しており、応用範囲が広がりつつある傾向が見受けられます。
 勤務先の生成AI活用に対する方針も容認・推奨へとシフトする動きが見られ、社内研修を受けた人が増加するなど、活用環境の整備が進みつつあることがうかがえます。
 一方で、依然として多くの企業が明確な方針を示していない点や、研修未受講者が6割近く存在する点は今後の課題といえます。

【GMOリサーチ&AIについて】

 GMOリサーチ&AIは「想いを、世界に」をフィロソフィーに掲げ、企業と生活者の関係の再構築を実現する、新しいマーケティング・ソリューション・プラットフォームを普及させる事業を展開しています。
 世界130以上(※4)の国と地域で消費者にインターネットリサーチが可能なパネルネットワークとAI技術を活用して、日本のみならず世界各国の企業から調査依頼を受けています。

(※4)2025年8月時点 提携パネルを含む

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     お問い合わせ:https://group.gmo/contact/press-inquiries/ 

会社情報

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    株式情報 東証グロース(証券コード3695)
    所在地 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー
    代表者 代表取締役社長 荻田 剛大
    事業内容 インターネットリサーチ事業
    資本金 2億9,903万円
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