「AIセキュリティとは何か、どのような対策を実施すべきか知りたい」という疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
AIセキュリティという言葉には、AIを活用した効率的なセキュリティ対策と、AIサービス自体を保護するセキュリティ対策の2つの意味を持ちます。
ディープフェイクやプロンプトインジェクション、ハルシネーションなど、AI特有のリスクが存在する一方で、脅威検知の強化やインシデント対応の高速化といったメリットも得られます。
高度なAIセキュリティを実現するためには、適切な長期計画の立案やセキュリティ人材の確保が必要です。
この記事では、AIによるサイバー攻撃の脅威から、効果的なセキュリティ対策、導入時の重要ポイントまで詳しく解説します。
目次
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- AI(人工知能)とは
- AIが注目される背景
- AIの恐るべき進化スピード
- サイバーセキュリティとAIの関係性
- AIによるサイバー攻撃の主な脅威
- ディープフェイク
- DDoS攻撃
- AIファジング
- フィッシングメール
- 機械学習ポイズニング
- 回避攻撃
- AI使用による主なセキュリティリスク
- データ漏洩・機密情報の流出
- プロンプトインジェクション
- サプライチェーン攻撃
- ハルシネーション
- 著作権侵害
- 規制違反のリスク
- AIを用いたセキュリティ対策のメリット
- 脅威検知の強化
- インシデント対応の高速化
- 未知の脅威への対応
- 業務効率の向上
- ユーザー体験の維持
- AIセキュリティを実施する際の重要ポイント
- AI統合の長期計画を立てる
- セキュリティ人材を確保する
- AI利用に関する規約を策定・共有する
- AIを用いた効果的なセキュリティ対策
- ログの監視・解析
- マルウェアの検出
- トラフィックの監視・解析
- 脆弱性診断
- ペネトレーションテスト
- エンドポイント保護の強化
- ID・アクセス管理
- AI時代に求められるセキュリティ対策
- OS・システムを常に最新の状態に保つ
- 複雑なパスワードを設定する
- 多要素認証を導入する
- 社内全体でセキュリティ意識を向上させる
- セキュリティ対策ソフトを利用する
- GMOサイバーセキュリティ byイエラエのセキュリティ対策支援
- まとめ
AI(人工知能)とは

AI(人工知能)は、人間の知的活動を模倣し、さまざまなタスクを自動で行うシステムやソフトウェアの総称です。
正式には「Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)」という言葉で、1956年に初めて「AI」という言葉が使われたとされます。
AIは学習や自己修正といった能力を持ち、医療、金融、製造業といった多岐にわたる分野でその機能が活用されています。
AIを語る上で欠かせないのが、「ディープラーニング(深層学習)」という技術です。
ディープラーニングとは、人間の手を使わず、コンピューターが大量のデータを学習し、情報の特徴を抽出する技術のことです。
機械学習の手法の1つであり、この技術が第3次AIブームを牽引してきました。
AIが注目される背景
近年、ChatGPTやMidjourneyなどの生成AIが注目を集めています。
AIが注目されている背景には、実用性が著しく向上したという点があります。
データ処理能力の向上やアルゴリズムの進化により、複雑なデータも高速に分析し、より精度の高いコンテンツを生成できるようになった今、日常生活だけでなくビジネスの領域でも活用されるようになりました。
例えば、ビジネスメールの文章をAIで作成したり、チラシやPRに用いる画像をAIで出力したりなど、その用途は多岐にわたります。
ビジネスにおける意思決定の支援や日常生活の問題解決に貢献することで、AIはますます重要な存在になっています。
AIの恐るべき進化スピード
AIの進化は目覚ましく、そのスピードは人間の予測をはるかに超えています。
特に顕著なのが近年の生成AIで、数週間おきにAI関連のニュースが話題になるほどです。
この速い進化には、新しいビジネスモデルの創出や生活の質の向上といった明るい面がありますが、同時に予測不能なリスクや倫理的な問題も引き起こしています。
セキュリティ分野においても、AIは攻撃手法の高度化に利用されるリスクがあり、AIセキュリティの重要性が高まっています。
サイバーセキュリティとAIの関係性

AIはサイバーセキュリティ分野に大きな影響を与えています。
AIの技術を活用することで、脅威の検出や分析、防御策の自動化が可能となり、組織のさまざまなセキュリティ対策に活用されています。
例えば、膨大なデータの中から異常な動作を迅速に特定し、セキュリティインシデントへの反応時間を短縮することが可能です。
しかし、その利便性の高さが時に危険な存在にもなり得ます。
悪意のある攻撃者はAIを用いて高度なサイバー攻撃を生み出し、攻撃そのものを自動化しようとしています。
これらの点から、サイバーセキュリティとAIには深い関係性があり、より安全なデジタル環境を実現するためには、AIの理解や活用が欠かせません。サイバー攻撃については以下の記事で解説しています。
AIによるサイバー攻撃の主な脅威

AI技術が進化する一方で、その悪用によるサイバー攻撃も高度化し、予測を難しくしています。
AIを使った代表的なサイバー攻撃として、以下の6つをそれぞれ解説します。
- ディープフェイク
- DDoS攻撃
- AIファジング
- フィッシングメール
- 機械学習ポイズニング
- 回避攻撃
以下、各脅威の特徴を見ていきましょう。
ディープフェイク
ディープフェイクとは、人物の動画や音声をAI処理によって人工的に合成する技術のことです。
ディープフェイクにより生成された偽の映像や音声は、人々を欺くために使用されることがあります。
特に公的人物や企業の評判を損なう目的で悪用されるケースが増えており、識別技術の向上が求められています。
DDoS攻撃
DDoS攻撃は、ターゲットとなるWebサイトやサーバーに対し、大量のパケットを送信して意図的に負荷をかけるサイバー攻撃のことです。
AIを駆使したDDoS攻撃は、対象となるWebサイトやオンラインサービスを高効率で無力化させます。
この攻撃は複雑なパターンを持ち、従来の対策手法では対応が難しい場合があります。DDoS攻撃については以下の記事で解説しています。
【関連記事】DDoS攻撃とは?主な種類と5つの対策方法を紹介
AIファジング
ファジングは、ソフトウェアテストの手法の1つです。
AIを用いたファジングは、ソフトウェア内の脆弱性を効率的に発見するために利用されますが、悪意のある攻撃者によって使われると、未知の脆弱性を突く新たな攻撃に繋がる恐れがあります。
自動化された攻撃はセキュリティリスクを著しく高めるため、ソフトウェアの開発者は最新の防御技術の導入を検討する必要があります。ファジングの詳細については以下の記事でご確認ください。
フィッシングメール
AIを活用したフィッシングメールは、受信者の行動や好みを細かく分析し、メッセージに説得力を加えます。
これにより、従来の手法に比べて受信者が騙されやすくなるほか、自動化技術によって大量のフィッシングメールを作成可能にしています。
ビジネスを展開する経営者やユーザーは、高度な詐欺に対する警戒が必要です。
機械学習ポイズニング
機械学習ポイズニングは、AIの自動学習機能を悪用した攻撃手法です。
AIモデルの学習データに意図的に誤情報を混入させることで、信頼できるモデルの判断を歪める可能性があります。
実際にこの攻撃は、データの盗聴や改ざん、管理権限の剥奪に使用される場合があります。
回避攻撃
回避攻撃は、敵対的サンプルを利用してAIの誤認識を発生させる攻撃手法です。
推論用の認証・識別データにノイズを発生させることで、AIの誤分類を意図的に誘発させ、既存の防御メカニズムを無効化します。
攻撃者はセキュリティシステムの盲点を突き、不正アクセスやデータの盗聴を行うことが可能になります。
AI使用による主なセキュリティリスク

AI技術の業務活用が進む中で、さまざまなセキュリティリスクが顕在化しています。以下、企業がAIを利用する際に直面する主要な脅威について解説します。
データ漏洩・機密情報の流出
AIサービスに入力した機密情報が学習データとして蓄積され、外部に漏洩する危険性があります。
例えば、顧客データや企業秘密を含む文書をアップロードした場合、意図せず第三者のプロンプトに対する回答として情報が公開される恐れがあります。
特に無料版のAIサービスでは、入力内容がモデルの改善目的で長期間保存されるケースも少なくありません。
契約書の詳細や財務データなど機密性の高い情報を扱う際は、データの取り扱い規約や削除ポリシーを事前に確認することが重要です。
プロンプトインジェクション
プロンプトインジェクションとは、悪意のある指示をAIに与えることで開発者が意図しない動作や出力を引き出す攻撃手法のことです。
攻撃者は通常の質問に見せかけた文章の中に、システムの動作を上書きする命令を潜ませることが特徴です。
プロンプトインジェクションを受けると、機密情報の開示や不正な出力の生成といった被害が発生する可能性があります。被害リスクや対策方法の詳細については以下の記事で解説しています。
サプライチェーン攻撃
サプライチェーン攻撃では、AIサービスが依存する外部ライブラリやAPIを経由して攻撃が行われます。
信頼できるAIサービスであっても、供給元の脆弱性により連鎖的に被害を受ける可能性があります。
オープンソースのフレームワークに潜む未知の脆弱性が、後になってシステム全体へ深刻な影響を及ぼすケースもあるため、セキュリティ体制を含めた事前評価が重要です。
サプライチェーン攻撃の詳細については以下の記事で解説しています。
ハルシネーション
AIが事実に基づかない虚偽の情報を生成し、誤った判断を引き起こす現象です。
業務の意思決定に利用した場合、重大な財務損失や法的問題、ブランドイメージの毀損といった深刻な事態を招くリスクがあります。
医療診断や金融取引、法的助言などの重要な判断では、AIの出力をそのまま採用することは極めて危険です。
AIはあくまで判断を支援するツールであり、最終責任は人間にあることを忘れてはいけません。
著作権侵害
学習データに含まれる著作権保護作品の要素が意図せず出力されてしまう危険性が存在しています。
画像生成AIでは特定のアーティストの作風を模倣した作品が問題視され、実際に訴訟に発展したケースも報告されています。
生成AIによる著作権侵害は世界的に話題になっており、最近リリースされたOpenAIの動画生成AI「Sora 2」でも、SNSを中心に既存キャラクターの著作権侵害が疑われているのが現状です。
規制違反のリスク
各国で制定されるAI規制や個人情報保護法への対応が不十分な場合、違反となり信用失墜に繋がるリスクがあります。
法令遵守の体制整備が追いつかず、高額な罰則金の支払いや事業活動の制限といった重大な制裁を受ける恐れもあるため注意が必要です。
日本でも個人情報保護法とAI利用の関係について、ガイドラインの整備が急速に進んでいます。
AIを用いたセキュリティ対策のメリット

AI使用によるセキュリティリスクは複数あるものの、AI技術をセキュリティ対策に活用することで防御能力の向上が期待できます。ここでは、AI導入により得られる主要なメリットを解説します。
脅威検知の強化
膨大なログデータの分析により、人間では発見困難な異常パターンをリアルタイムで検出できるようになりました。
機械学習が攻撃の兆候を素早く察知して、実際の被害が発生する前に適切な対策を講じることが可能です。
従来の手法では数日かかっていた異常検知がAIの活用なら数分程度で完了します。
24時間365日の継続監視で人間の注意力では見落としがちな微細な変化も捉えながら、攻撃の予兆となる複雑なパターンを自動的に識別します。
インシデント対応の高速化
従来の手動作業と比較して、自動化された分析と対応が処理時間を大幅に短縮しています。
脅威検知から対処までの時間差を最小化することで、攻撃者が次の行動に移る前に適切な防御措置を実行できるようになりました。
インシデントの優先度を自動判定するため、緊急性の高い脅威から順番に対処する効率的な体制が構築されました。
AIが初動対応を自動実行している間にセキュリティ担当者は詳細な調査や戦略的判断に集中できます。
未知の脅威への対応
既知の攻撃パターンだけでなく新しい脅威も行動分析で発見できるようになっています。従来の手法では防げない脅威に対しても、AIの異常検知技術が高い効果を発揮します。
正常な動作からの逸脱を検知する仕組みは、シグネチャが存在しない新種のマルウェアの早期発見に繋がり、被害を効果的に防ぐことが可能です。
業務効率の向上
AIを用いた自動的なセキュリティ対策は業務効率の向上にも寄与します。
重要な脅威への対応に専念できる環境が整い、セキュリティチーム全体のパフォーマンスが改善されています。
また、AIによる事前のフィルタリングで不要なアラートを除外できるため、限られた人員でも高いセキュリティレベルを維持しながら効率的な運用を実現できるようになりました。
ユーザー体験の維持
セキュリティ強化と正当なユーザーの利便性を両立させるバランスの取れた防御システムを構築できます。
行動分析が不正アクセスのみを的確に阻止するため、正規ユーザーは従来通りスムーズにシステムを利用できるようになりました。
AIが個々のユーザーの行動パターンを学習して本人確認の精度を高めながら、認証プロセスの簡素化と強固なセキュリティの両立を達成しています。
AIセキュリティを実施する際の重要ポイント

効果的なAIセキュリティ対策には計画的かつ体系的な取り組みが求められます。以下、導入と運用を成功させるために押さえるべき重要ポイントを解説します。
AI統合の長期計画を立てる
段階的な導入ロードマップを策定し、組織全体での円滑な展開と各部門への適切な浸透を実現する必要があります。
短期的な効果だけでなく将来的な技術進化や脅威の変化も見据えた、柔軟性のある計画立案が成功の鍵となるでしょう。
各部門の要件や既存システムとの統合課題を事前に洗い出しておくことも欠かせません。
技術的な側面だけでなく組織文化やワークフローへの影響も考慮した包括的な計画により、AIセキュリティの導入効果を最大化できます。
セキュリティ人材を確保する
組織の防御力強化には、AI技術とセキュリティ知識を兼ね備えた専門人材の育成や採用が欠かせません。外部の専門家やベンダーとの連携でスキルを補完する体制構築も選択肢の1つといえるでしょう。
AIセキュリティ分野は急速に進化し、高度な技術力が必要となるため、最新技術のキャッチアップを可能にする学習環境の整備が求められます。
人材投資は長期的な視点で行い、専門知識を持つ人材が定着しやすい職場環境の構築にも注力すべきです。セキュリティ人材については以下の記事で解説しています。
AI利用に関する規約を策定・共有する
AIサービスの使用範囲や禁止事項を明確にしたガイドラインは、組織全体のセキュリティ基盤を支える重要な要素となります。
全従業員への規約の周知徹底を行い、適切な利用文化を醸成していくことが大切です。
業務で扱うデータの機密レベルに応じて使用可能なAIサービスを分類すれば、情報漏洩のリスクを効果的に管理できます。違反時の処分や報告手順も含めた包括的な規約の整備が必要です。
また、定期的な規約の見直しと更新を実行し、新たな脅威や技術の変化へ柔軟に対応していくことも忘れてはいけません。
AIを用いた効果的なセキュリティ対策

AI技術の進歩により、サイバーセキュリティの分野でも自動化と高度化が進められています。
ここでは、AIを用いた効果的なセキュリティ対策を7つ紹介します。
- ログの監視・解析
- マルウェアの検出
- トラフィックの監視・解析
- 脆弱性診断
- ペネトレーションテスト
- エンドポイント保護の強化
- ID・アクセス管理
AIはセキュリティ対策の効率化と強化に不可欠な存在となりつつあります。以下、各対策の特徴を詳しく解説していきます。
ログの監視・解析
ログデータの監視と解析にAIを活用することで、異常な挙動を即座に検出し、未知の脅威を特定することが可能です。
AIによる解析は、複雑なデータパターンの中からも異常を見つけ出し、セキュリティチームが脅威に対して迅速に対応できるようサポートします。
このプロセスにより、セキュリティインシデントを効果的に防げるようになります。
マルウェアの検出
機械学習を利用したAIは、未知のマルウェアや変異型の検出に優れています。
最近はディープラーニングを用いた技術の活用により、従来の方法では検出できない新型のマルウェアに対しても、高い検出率を実現します。
日々新しい脅威が生まれるサイバー攻撃においても、AIを活用することで組織の防御体制を強化することが可能です。マルウェアの対策方法は以下の記事で解説しています。
トラフィックの監視・解析
ネットワークトラフィックのリアルタイム分析を通じて、AIは異常な通信パターンを迅速に検出します。
これにより、内部からの脅威やデータ漏洩の試みを早期に発見し、適切な対策を講じることが可能です。
ネットワークの正常な運用パターンを学習することで、監視精度の向上にも期待できます。
脆弱性診断
脆弱性診断とは、システムの不具合を洗い出すセキュリティ診断のことです。
AI技術を用いることで、システムの脆弱性を自動で診断し、潜在的なセキュリティリスクを事前に特定します。
また、脆弱性を迅速に修正することが可能となり、セキュリティホールを効果的に塞げます。脆弱性診断の詳細については以下の記事をご確認ください。
ペネトレーションテスト
ペネトレーションテストとは、攻撃者の視点で脆弱性から侵入を試みたときに、目的達成できるか否かを検証する侵入テストのことです。
AIを活用した自動化ペネトレーションテストにより、システムのセキュリティ弱点を効率的に発見します。
実際の攻撃パターンを模倣することで、セキュリティ対策の網羅性と有効性を検証し、強化が必要な箇所をより正確に特定できます。ペネトレーションテストについて詳しく知りたい場合は以下の記事をご覧ください。
エンドポイント保護の強化
AIによる振る舞い検知により、従来のシグネチャ方式では防げない未知のマルウェアや攻撃を阻止できるようになりました。
パソコンやモバイル端末、サーバーなどの異常な活動をリアルタイムで監視することで、不審なプロセスの起動や異常なファイル操作を即座に検知します。
機械学習アルゴリズムが正常な動作パターンを学習し、わずかな逸脱も見逃しません。
また、エンドポイントから収集したデータを中央で分析することにより、組織全体のセキュリティ状況を俯瞰的に把握できるようになります。
ID・アクセス管理
ユーザーの行動パターンを学習することで、通常と異なるアクセスを自動的に検知する高度な認証システムが実現しています。リスクベース認証により状況に応じた適切な認証レベルを動的に適用できます。
例えば、深夜の海外からのアクセスや大量データのダウンロード試行など、異常な行動を検知した際は追加認証を要求する仕組みです。
権限管理の自動化により、必要最小限のアクセス権限を維持しながら業務効率を損なわない運用を実現できます。
AI時代に求められるセキュリティ対策

AI技術が進化するにつれて、セキュリティ対策も新たな局面を迎えています。
革新的な技術によって予測不能な脅威に対処するためには、基本から応用までのセキュリティ対策を徹底する必要があります。
以下、AI時代に求められる効果的なセキュリティ対策について見ていきましょう。
OS・システムを常に最新の状態に保つ
OSやシステムにおけるセキュリティパッチの適用は、脆弱性を修正し、システムの安全性を確保する基本的な対策方法です。
これにより、システムの安定性を維持しつつ、セキュリティを根本的に強化できます。
更新を忘れてしまう方は、自動更新機能を有効化し、セキュリティパッチとアップデートを自動的に行う環境を構築しましょう。
複雑なパスワードを設定する
不正アクセスを防ぐため、複雑で予測困難なパスワードを設定しましょう。具体的には、以下のような組み合わせが推奨されます。
▼複雑なパスワードの一例
- 数字 + 小文字 + 大文字:1234abcdABC
- 大文字 + 特殊文字 + 数字:ABCD!@#1234
- 小文字 + 数字 + 特殊文字:abcd1234!@#
このように、数字と小文字、特殊文字を組みわせたパスワードを設定することで、ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)を効果的に防げます。
定期的にパスワードを変更することも、セキュリティを高めるための対策となり得ます。
多要素認証を導入する
多要素認証(MFA)とは、2つ以上の異なる要素を用いて、デバイスやツールなどのログイン認証を行うことです。
パスワードの設定だけでなく、多要素認証を導入することで、認証のセキュリティをより一層高められます。
▼多要素認証に用いる主な要素
- 知識情報
- 所持情報
- 生体情報
これは、不正ログインの試みを防ぐ効果的な手段となります。
SMSやアプリによる認証コードの利用など、複数の認証手段を組み合わせることが重要です。多要素認証については以下の記事で解説しています。
社内全体でセキュリティ意識を向上させる
従業員に対する定期的なセキュリティ研修は、組織全体のセキュリティ意識を高めるために不可欠です。
従業員1人ひとりの意識改革が、組織全体のセキュリティ向上に繋がります。
▼従業員のセキュリティ意識を向上させる主な方法
- 定期的なセキュリティ研修と意識向上プログラムの実施
- セキュリティポリシーの作成と共有
- セキュリティインシデント発生時の対応訓練とシミュレーション
継続的な教育と訓練により、セキュリティリスクの効果的な減少が見込めます。
セキュリティ対策ソフトを利用する
外部からの脅威からシステムを保護するために、信頼できるセキュリティ対策ソフトを利用しましょう。
常に最新の情報に基づいた対策ソフトを選択し、定期的なアップデートを行うことで、進化する脅威を効果的に防げます。
脆弱性診断やペネトレーションテストを実施しているものや、AI技術を駆使した最新のものを選ぶと良いでしょう。
GMOサイバーセキュリティ byイエラエのセキュリティ対策支援

画像引用元:GMOサイバーセキュリティ byイエラエ
「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」は、世界トップクラスのホワイトハッカー集団が提供する包括的なセキュリティサービスです。
ネットワークからアプリケーション、IoT機器まで幅広い領域において、高度な脆弱性診断とペネトレーションテストを実施しています。
GPT等のLLMを活用したシステムに特化した「LLMセキュリティ診断」により、最新のAI技術に潜むリスクの可視化も可能です。
豊富な診断実績と脆弱性診断の知見を活かしてセキュリティリスクを評価するほか、国際的なガイドラインに準拠したテストも実施します。
企業の規模や要件に応じて複数のプランから選択でき、AI時代の新たなセキュリティ課題に対する実践的な解決策を得られるでしょう。
まとめ
この記事では、AI時代のセキュリティリスクと効果的な対策方法について解説しました。
データ漏洩やプロンプトインジェクション、ハルシネーションなど、AI技術の活用に伴う新たな脅威が企業に深刻な影響を与える可能性があります。
一方で、AIを活用した脅威検知の強化やインシデント対応の高速化により、従来の手法では実現できなかった高度な防御体制を構築できます。
長期的な導入計画の策定、専門人材の確保、利用規約の整備といった組織的な取り組みが成功の鍵となるでしょう。
「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」では、LLMセキュリティ診断を含む包括的なセキュリティサービスを提供しており、AI時代の新たな脅威への対策を支援しています。
文責:GMOインターネットグループ株式会社